よくあるご質問

Q&A

当事務所へのよくあるご質問にお答えします。ご覧になりたいタイトルをクリックしてください。ご質問は随時受け付けております。メールフォームを設けておりますので、お気軽にご質問ください。

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法人税

ホームページの製作費用の経理処理について

(質問)   ホームページ開設にあたり、35万円かかりました。この場合には税務上どのようになるのでしょうか。

(回答)   通常、ホームページは企業や新製品のPRのために製作されるものであり、その内容は頻繁に更新されるため、開設の際の製作費用の支出の効果が1年以上には及ばないと考えられますので、ホームページの制作費用は、原則として、その支出時の損金として取り扱うのが相当であると考えられます。しかし、ホームページから企業のデータベースにアクセスしたりするものもあり、そのような場合には、製作時にソフトウエアのプログラムとして組み込みます。従って、プログラム部分については「ソフトウエア」として無形固定資産の5年償却となります。ただし、通常は、プログラムの組み込まれていない前者のようなホームページがほとんどですので、その場合には、金額に関係なく一括で損金計上出来ます。

少額の減価償却資産の経費算入について

(質問) よく、10万円または30万円より少額の減価償却資産の場合には、全額経費に計上出来ると聞いたのですが、どうなのでしょうか?

(回答) まず、「10万円」ということについては、減価償却資産(器具・備品・その他)で通常の使用可能期間が1年未満で使用している場合、又は、金額が10万円未満の場合には、使用時期に全額経費として計上出来ます(法人税法施行令133条)。  一方、「30万円」ということについては、青色申告法人で中小企業者等に該当するものが、取得価額30万円未満の減価償却資産を取得等して使用して、確定申告書に明細書の添付をした場合には、その期において全額経費として計上出来ます。ただし、その合計金額が一事業年度で300万円以下までの金額となります(租税特別措置法67条の5)。

この、「10万円」「30万円」という金額は、会社の経理処理が税込処理でしたら、税込みで「10万円」「30万円」となり、税抜処理をしているのでしたら、税抜で「10万円」「30万円」ですのでご注意を。

役員報酬の変更をしてはだめなのでしょうか

(質問)  税理士の先生からよく、「役員報酬の改定は、事業年度開始後3ヶ月以内までにしてくださいね。」といわれますが、3ヶ月を超えて改定しては、だめなのでしょうか?

 

(回答)  おそらく、先生の説明不足から生じているものだと思います。役員報酬の変更は、会社法上においては、いつ変更しても、適法な手続きをふんでいれば問題ありません。決算書には、一事業年度に支給した役員報酬については、その合計金額が計上され、損益に反映されます。

しかし、法人税法では、「やむを得ない事情等」がある場合を除き、事業年度開始の日から3ヶ月を超えて改定された役員報酬については、一定金額が法人税の計算の過程において損金の額に算入されません(法34条①一)。

これは、役員報酬の改定による恣意的な利益操作を防止しようとするもので、役員報酬の改定を禁止するものではありません。法人税の所得の計算上、損金にならなくてもかまわないというのであれば、役員報酬をいつ改定しようが、臨時的に役員に賞与を支払おうが別に問題はありません。

 

消費税

消費税の免税事業者の見直しについて教えて欲しい。

これまでは、当事業年度の基準期間(法人については前々期、個人事業者については前々年)の課税売上高が1000万円以下であれば、免税事業者となり、当事業年度は消費税を納付する必要がありませんでした。

しかしながら、当該制度を利用した納税回避・益税問題等から当事業年度の消費税の課税事業者の判定を「基準期間」のみではなく「特定期間」の数値により判定することに改正されました。

これは、平成25年1月1日以後に開始する事業年度又は年から適用されます。

この「特定期間」とは、法人については、前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間、個人事業者については、前年の1月1日から6月30日までの期間をさします。「特定期間」の課税売上高及び給与等の支払額が1000万円を超える場合には、基準期間の課税売上高が1000万円以下であっても、課税事業者となり、当事業年度については消費税の納税義務者となります。

相続・贈与関係

養子と相続と相続税について

(養子制度について)  養子制度は、古くから「家制度」維持のために設けられた制度であり、日本では民法に定められている「普通養子制度(民法792条~)」と昭和63年1月1日より新設施行された「特別養子制度(民法817条の2~)」とがあります。

「普通養子制度(民法792条~)」とは、当事者の合意に基づく養子縁組の届出により、20歳以上の者が、その尊属又は年長者以外の者を「縁組」する制度であり、戸籍上は、「養子」と記載されるために戸籍をとればわかる仕組みになっております。

一方、「特別養子制度(民法817条の2~)」とは、普通養子制度とはその制度趣旨が異なり、養子の対象となる子の健全な保護育成を図るための制度となっております。そのため、普通養子制度とは異なり、その要件として、原則として25歳以上の婚姻中の者のみ養親となれ、養子となれるのは原則6歳未満のの者であり、家庭裁判所の審判を要します。また、戸籍上は、「長女」「長男」等記載されるために、一見では養子と分からないようになっております。

(相続について)  養子縁組があった場合には、養子縁組の日から嫡出子の身分を取得し(民法809条)、血はつながっていなくても法律上、血がつながっているものとして親族関係を発生させます。従って、当然として、相続人となり、相続分もあります。

(相続税との関係)  民法上は当然として相続人となりえても、民法上の養子を相続人としてそのまま相続税の算定上も相続人として認めたことにより、過去においては様々な弊害が生じました。具体的には、相続税の負担軽減のために養子縁組をして、基礎控除額を増加し、また、累進税率の適用を緩和しようとする人が現実に生じたのです。昭和63年当時の大蔵省の資料に現実になされた養子縁組の例として、相続税の租税回避の目的としてしか考えられないような実際の事例が上がっております。

事例1・ 昭和58年 相続開始2年6ヶ月前 養子10人、  事例2・ 昭和59年 相続開始2日前 養子8人、  事例3・ 昭和58年 相続開始1日前 養子5人 など、多々記録に残っております。

このような、相続税の租税回避行為を阻止するために、昭和63年の改正において、相続税の計算上、法定相続人の数に算入することのできる被相続人の養子の数は、被相続人に実子がある場合には1人、被相続人に実子がいない場合には2人と規制されました(相続税法15条2項)。これにより、養子制度を用いた相続税の租税回避行為防止は、完全とはいかないまでも一定の防止にはなっております。

ただし、相続税法上の規制は、あくまでも相続税の計算上での防止策であり、民法上では養子の数の制限はなく、相続分も民法上の通りになります。

相続税の納税義務者とは誰ですか。

多少の語弊はありますが、誰にでもわかるように簡単に言いますと、「相続等で財産を取得した個人で、日本国内に住所又は日本国籍を有するもの」です。

もう少し、専門的かつ具体的に言いますと、納税義務者が3つに定義されておりまして、

① 居住無制限納税義務者(相続税法1条の3一)

財産を取得したときにおいて、日本国内に生活の本拠を有する個人

→ 取得した国内外すべての財産について納税義務があります

 

② 非居住無制限納税義務者(相続税法1条の3二)

財産を取得したときにおいて、国外に生活の本拠を有しており、かつ、日本国籍を有する個人で一定のもの

→ 取得した国内外すべての財産について納税義務があります

 

③ 制限納税義務者(相続税法1条の3三)

財産を取得したときにおいて、国外に生活の本拠を有しており、かつ、日本国籍を有しない個人で一定のもの

→ 日本国内の財産を取得した場合にのみ、納税義務があります

相続人について教えてください。

相続人とは、相続により財産を取得することができる者をいいますが、民法により定められていますので、今回は、民法における相続人について説明いたします。

まず、被相続人(要するに亡くなった人)の配偶者は常に相続人です。(民法890条)
配偶者と同順位で相続人となる者は、被相続人の子となります。(民法887条)
子がいない場合には、被相続人の直系尊属(被相続人より世代が上にある者、例えば、被相続人の父母又は、祖父母等)となります。

そして、子も直系尊属もいない場合には、被相続人の兄弟姉妹(「けいていしまい」と呼びます)となります。

おまけのお話ですが、配偶者・子・直系尊属・兄弟姉妹のどれもいない場合には、原則的には、国のものになります。

所得税

大学生のアルバイトと扶養控除について

年末調整・確定申告において、年齢が19歳以上23歳未満の控除対象扶養親族は、一人について63万円を控除することができます(所得税法84条)。

しかし、大学生ともなると、学業をそっちのけにしてアルバイトにばかり精を出す人も多々おります。そこで、たまにいらっしゃるのが、年末調整等の際に、扶養者が大学生である者を「控除対象扶養親族」として記載し、年末調整等の計算をするのですが、後になって、税務署から、「あなたの控除対象扶養親族は、控除対象ではありませんよ」というお手紙をもらう方がいらっしゃいます。扶養者は、まず、それを知ってから、「なぜなんだろう」と私どもに質問されるのですが、これは、アルバイトに精を出すあまり、年間の収入が103万円を超えてしまっているのです。諸事情により、自分で学費と生活費を稼がなくてはならない場合はともかく、遊ぶためにアルバイトばかりに精をだしていると、いずれはわかってしまうものです。

学生のみなさん、アルバイトはほどほどにしましょう。

確定拠出年金の給付があった場合の課税について

確定拠出年金の給付には、①老齢給付金、②障害給付金、③死亡一時金の3種類があります。

①老齢給付金   年金として支給される場合には、公的年金等の雑所得(年金金額-公的年金控除額)として所得税が課税されます(所法35条③三、所令82条の2②五)。 また、一時金としての給付を選択した場合には、退職手当等とみなされ、退職所得として課税されます。この場合の勤続年数の計算は、年金加入者期間によるものとします(所令69条①二)。

②障害給付金   加入者が障害者等になった場合に支給される障害給付金は、障害年金と同様に所得税の非課税となります。

③死亡一時金   加入者が死亡した場合には、その遺族に死亡一時金が支給されます。この死亡一時金は、退職手当等として相続税のみなし相続財産に含まれ(相令1条の3)、相続税の課税対象となります(所得税はかかりません)。

ちなみに、「確定拠出年金」とは、文字のとおり、加入者の毎月の掛金が確定しているものであり、給付については、その運用実績により変動します。一方、「確定給付年金」は、将来の給付が確定しているものであり、不足分は、企業等が不足掛金を補充するものです。

事業専従者給与について教えてください。

事業専従者とは、生計を一にする親族(配偶者その他親族)で専らその事業に従事するものをいいます。 まず、「生計を一にする」というのは、必ずしも同居している必要はなく、生活費に一体性がみられる場合(さいふを一緒にしているとでも言ったほうが分かりやすいのでしょうか)であり、「専ら事業に従事」とは、従事する期間が年間6ヶ月を超える場合、又は、青色専従者の場合については、一定の場合により年中を通じて従事できない場合には、従事することができる期間の二分の一超の期間専ら従事することです。

青色事業専従者の場合には、届出を要件として、給与の金額を経費として計上することができます。

白色事業専従者(白色申告の事業専従者)については、配偶者については86万円、その他の親族であれば一人当たり50万円(一定の上限額あり)を経費とみなして計上することができます。

経営関係

経営分析の必要性について

(質問)  経営分析は、なぜ必要なのですか?

(回答)  経営分析(主として財務分析)というのは、主として2種類に分類されます。一つは、数字の実数の比較により分析するもの(実数分析)と、もう一つは、比率を使い分析していくもの(比率分析)とがあります。前者について、みなさんがよくご存じなのは、前期比較分析だと思います。これは、実際の数字により差額を出すことにより、前期との比較を実数で見るものです。後者は、同じ前期比較分析であるとしても、実数ではなく、「%」等の比率を使用して分析します。これについては、損益計算書を売上高を基準にして各構成項目を「%」により表示するものや、自己資本利益率(ROE)等があります。

なぜ、経営分析が必要であるのかというと、経営を単なる「勘」や「経験」という主観的なものさしにより行うのではなく、「数値」を基準にした客観的なものさしにより、経営を誰にでもわかるようにするためです。ただし、経営をわかるとはいっても、あくまでも、数値により把握しやすくなるというだけであり、「経営」自体は、現場を経験しない限りはわかりません。 評論家やセミナー講師等が経営分析により経営のすべてがわかるような口ぶりをしていますが、あくまでも机上の話です。

資本利益率について教えてください。

資本利益率とは、経営分析に用いられる用語で、一般的には、ROAやROEが知られていると思います。どちらも、資本に対する利益率という意味においては同じなのですが、見方が少し異なります。

ROAとは、Return On Asset の略称で、「総資本利益率」のことです。会社の総資本に対する経常利益(営業利益、当期純利益の場合もあります)の割合であり、

総資本利益率=経常利益/総資本×100%

の算式で計算されます。これは、会社が調達運用した総資本によりどれだけの利益を獲得する能力があるかというものを表す指標です。

ROEとは、Return On Equity の略称で、「自己資本利益率」のことです。会社の自己資本(決算書でいう「純資産の部」)に対する当期純利益の割合であり、

自己資本利益率=当期純利益/自己資本×100%

の算式で計算されます。これは、会社の株主からの視点より、株主に帰属する持分からどれだけの利益が獲得できたかを示す指標です。

その他

税務調査がある場合には、何とかしてくれるのでしょうか

会社を経営している方なら、一度は経験したことがある「税務調査」についてです。さすがに、好きな方はいないと思いますが、避けては通ることができないものであり、今後、税務調査自体が大きく変わろうとしています。

1.税務調査に対する考え方について

経営者で、税務調査大歓迎の方は滅多にいないと思いますが、税務調査は何も悪いことばかりではありません。別に税務署の肩を持つつもりはありませんが。例えば

①税理士が税務、経理、保存資料等のことを言っても、たまに聞く耳を持たない会社はあります。こんなときに、税務調査で指摘されれば、結構みなさん聞く場合が多いものです。

②会社は、社員のことを信頼しているため、あまり疑ってはかかりません。しかし、よくあるのが、社員の横領、不正行為その他いろいろあります。これは、内部統制がきちんとされている会社ならばともかく、中小企業では、なかなか発見しにくいものです。私も過去の税務調査で何度か、これらが発覚したことがあります。結構、私たち税理士が通常業務では確認することが出来ないことが多く、反面調査での発覚がほとんどです。となると、逆に税務調査を感謝すべき場合もあります

2.税理士と税務調査

①顧問先で結構勘違いされていることが多いのが、「税務調査が入っても税理士がなんとかしてくれる」と思っていることです。確かに、税務署等との交渉はいたしますが、「だめなものは、交渉してもだめなんです」、例えば、売上げ除外行為、経費水増し行為、架空取引行為等です。これらは、交渉しても証拠をつかまれておれば、なんとも仕様がなく、税理士側としてもあまり肩を持つ気にはなれません(お金さえもらえば無茶をする、プロのかけらもない税理士は別です)。また、会社の将来のためには絶対になりません。

②よくあるのが、税務調査のみの対応で、「事後的になんとかするよ」、ということはそもそも、顧問税理士として、顧問料をいただいているのでしたら、ありえません。日常的に顧問先と情報交換等をして、事前に誤りの修正、事前対策するのがあたりまえです。会社側もそのようなことは知らないため、みなさん勘違いされております。事前に税務上の問題点等を税理士から指摘されており、それについて、会社側がリスクを承知の上で選択をするならば話は別です。よく考えてみてください。

3.今後の税務調査について

みなさん、ご存知のマイナンバー制度が開始されました。これは、今後の税務調査が根底から変わってきます。なにせ、個人も法人もナンバーひとつで情報が把握されるのですから。このため、税務調査も以前よりは確実に減少していきます。なおかつ、確実な確証をもとに税務調査にとりかかってくるでしょう。

4.今後の税理士とのかかわり方について

今後は、税理士としては、以前のように税務調査だけではなく、経営のすべての面でかかわりを持っていくようになります。会社側もよく研究して税理士を選択してください。どれだけ経営に関する付加価値があるかです。

成年後見制度とはどのような制度ですか

成年後見制度とは、本人の判断能力が衰えてしまった場合(例えば、認知症のような場合)において、本人の生活を支援する制度です。成年後見制度には、「法定後見制度」と「任意後見制度」の2種類があります。

「法定後見制度」は、本人の判断能力が十分でなくなった場合に、家庭裁判所が選任した成年後見人が本人の生活を支援するものです。判断能力の状態により、「後見」「保佐」「補助」の3つの種類があります。

「任意後見制度」は、本人の判断能力がまだある段階(十分な判断能力がなくてもかまわない)において、後見人を指名しておき、判断能力がなくなった段階で、後見人候補者が家庭裁判所に後見等開始を申し立て、家庭裁判所が後見人を監督する「後見監督人」(後見人のお目付け役です)を選任し、後見を開始するという制度です。

これらの制度でよくカン違いされていることが、「後見人が生活に関するすべての世話等をしなければならないのでは」ということです。世話等を「する・しない」は本人の自由ではありますが、制度上において法的に要求されていることは、預貯金等の資産管理を行う「財産管理権」と、契約等を行う「代理権」です。

まだ、当制度は、2000年に開始されたばかりであり、まだ実施面においては不備が多く、実際に即していない場合が多々あります。制度には過度な期待は禁物で、「何でもやってくれるわけではないし、何でもできるわけでもない」ということを肝に銘じて、利用してみてはいかがでしょうか。

当制度については、税理士・弁護士・司法書士等に一度相談してみてください。

ただし、後見人の選任については、基本的には家庭裁判所に委ねられます。 財産の少ない人については、親族等選任の余地がありますが、財産が多い人につきましては、第三者である専門家が選任される場合がほとんどです。