(質問) 経営分析は、なぜ必要なのですか?
(回答) 経営分析(主として財務分析)というのは、主として2種類に分類されます。一つは、数字の実数の比較により分析するもの(実数分析)と、もう一つは、比率を使い分析していくもの(比率分析)とがあります。前者について、みなさんがよくご存じなのは、前期比較分析だと思います。これは、実際の数字により差額を出すことにより、前期との比較を実数で見るものです。後者は、同じ前期比較分析であるとしても、実数ではなく、「%」等の比率を使用して分析します。これについては、損益計算書を売上高を基準にして各構成項目を「%」により表示するものや、自己資本利益率(ROE)等があります。
なぜ、経営分析が必要であるのかというと、経営を単なる「勘」や「経験」という主観的なものさしにより行うのではなく、「数値」を基準にした客観的なものさしにより、経営を誰にでもわかるようにするためです。ただし、経営をわかるとはいっても、あくまでも、数値により把握しやすくなるというだけであり、「経営」自体は、現場を経験しない限りはわかりません。 評論家やセミナー講師等が経営分析により経営のすべてがわかるような口ぶりをしていますが、あくまでも机上の話です。